“シティーハンター”は、冴羽獠と槇村香、二人組のプロのスイーパー。ボディーガードから殺しまでどんな依頼でも、一度引き受けたからにはパーフェクトにこなす。依頼方法は、新宿駅東口の伝言板に自分の連絡先と「XYZ」と書くこと。これは後が無いという意味なのだ。今日もシティーハンターは、ライバルの海坊主や刑事の野上冴子などとともに、法では裁けない悪に立ち向かい、新宿の街で大活躍するのだった。
ある日、西ガリエラ国の天才ピアニスト・ニーナが父親を探して欲しいと訪ねてきた。同じ頃、冴子は極東破壊工作情報を持つ情報屋が殺された事件を追っていた。その犯人は、東ガリエラ国情報部の「赤い死神」ことヘルゼン大尉。そして、このヘルゼンこそがニーナの父親だった。ヘルゼンは、愛するものを危険にさらしたくないと姿を消していたのだ。
殺された情報屋が持っていたはずのマイクロチップは、それとは知らずにニーナの祖父でありマネージャーでもあるクラウスが預かっていた。このため、東ガリエラ国の情報部に狙われるクラウスとニーナ。そんな二人を必死に守る獠と香、そして冴子や海坊主などの仲間達。ヘルゼンは、獠と香のパートナーシップを見て、かつての自分の選択に対して疑念を抱くようになる。東ガリエラ国の特殊工作部隊本部が爆発炎上する中、かつての選択に対する答えを求めてヘルゼンは獠に一騎打ちを申し出るのだった。
その後、日本でのコンサートを終えて帰国するニーナと同じ船上には、獠との一騎打ちに敗れ一人の兵士から一人の父親へと返ったヘルゼンの姿があった。